あれは…

小学校2年生か3年生の頃、東京で理容師の修行をしている兄が正月休みで帰省したことに始まる

お年玉と一緒に渡された「ベルサイユのばら」

 

「これを読んで歴史を学びなさい」とか何とか言われたような気がする

ひと回りも年の離れた兄からもらった初めて手にした「ベルサイユのばら」は

当時「アルプスの少女ハイジ」とか「フランダースの犬」とかで涙していた純粋な田舎娘には

ちょっと刺激が強かった

 

同級生の間ではキャンディ・キャンディのほうが遥かに人気があったのに

王子様のようなアンソニーよりも

まるでマスケティアーズのようなオスカルさまにときめいていた

 

歴史を学ぶ前に初めてのときめきを学んでしまった

なんてませた小学生…

 

あれから時は流れリアルな恋も幾つか経験しながら大人になって

あのころのときめきを忘れかけていたある日

ふと目にしたアニメ「ベルサイユのばら」

 

原作とはちょっと違う話の流れにもやもやを感じながらも一気に視聴

結果、やっぱり原作を読みたくなってAmazonでコミック大人買い

それなりに年をくったおばさんの妄想はもう止まらない

 

原作を読み進めていくうちに謎がナゾを呼ぶオスカルさまの心の内

 

…一体…何がきっかけで?

…一体…いつから?

 

そんな自分の中のなんでかな?からこの物語は始まりました

 

オスカルさまの心の内は読む人それぞれ

共感していただけたり、ちょっと違うくね?と思っていただけたり

そこから新しい物語が始まるのもまたアリかと

 

多くのベルばらの二次創作をされている作家さん同様

ようやく思いが通い合ったふたりが

もう少しだけその幸せを通わせていられますようにと

願いを込めて…

 

2016.12